婚活アプリを調べ始めると、「おすすめランキング」という形の記事が大量に出てきます。1位から順に並んでいて、星の数が付いていて、総合評価が書いてあります。
ただ、その順位が何を根拠にしているかは、たいてい書かれていません。書いてある場合でも、基準は各メディアが独自に決めたものです。
この記事では順位を付けません。 代わりに、各社が公式サイトで公表している数字を実際に並べてみて、なぜ横並びで比べるのが難しいのかを確認します。
この記事は公開情報だけで書いています。数値はすべて各社の公式サイトに掲載されている公表値で、確認日は2026年9月2日です。料金やサービス内容は改定されることがあるため、実際の判断は必ず各社の最新のページで行ってください。
なぜ順位を付けないのか
理由は3つあります。いずれも、この後で実際の公表値を見れば確認できることです。
- 各社が公表している数字が、そもそも同じ形をしていない。 税込と税抜が混在し、会員数の基準日もばらばらです
- 同じアプリでも、支払い方法によって値段が変わる。 ウェブ決済とアプリ内課金で数千円違うことがあります
- 「良し悪し」は求めているものによって変わる。 何を求めているかは人によって違うので、一列に並べた順位は、その人の条件と一致するとは限りません
順位が付いた記事が悪い、という話ではありません。ただ、順位は基準の置き方で変わります。 基準が自分と違えば、順位も自分にとっての順位ではなくなります。
この記事で扱う4つ
数が多いので、次の基準で絞りました。
- 恋活寄りではなく、結婚を前提としたサービスとして公表されているもの、または婚活の文脈で名前が挙がることが多いもの
- 公式サイトで料金や会員数が確認できるもの
この基準で、ペアーズ/with/マリッシュ/ブライダルネットの4つを取り上げます。これがすべてではありませんし、この4つが上位という意味でもありません。
公表値を並べてみる
すべて各社公式サイトからの引用です(確認日:2026年9月2日)。
| 運営会社 | 会員数(公表値) | 基準時点 | |
|---|---|---|---|
| ペアーズ | eureka, Inc. | 累計登録数 2,700万突破 | 2026年4月時点 |
| with | 株式会社エニト | 累計会員数 1,500万人突破 | 2026年1月時点 |
| マリッシュ | 公式トップに記載なし | 会員数 400万人突破 | 2025年6月1日 |
| ブライダルネット | 株式会社IBJ | 公式トップに記載なし | ― |
基準時点が2025年6月から2026年4月まで、10か月分ひらいています。 この状態で数字の大小を比べても、同じ時点の比較にはなりません。
また、ペアーズとwithは「累計登録数」「累計会員数」と書いています。累計は退会した人を含む数え方です。いま活動している人数とは別の数字です。マリッシュは「会員数」とだけ書いています。
同じ「会員数」という言葉でも、何を数えたかが違います。 これは結婚相談所の比較でも同じことが起きていました。
料金は、表示の仕方から揃っていない
| 男性(ウェブ決済・1か月) | 女性 | 税の表示 | |
|---|---|---|---|
| ペアーズ | 4,100円 | 基本機能は無料 | 公式に税込・税抜の明記なし |
| with | 公式サイトでは画像で掲示されており、本稿では数値を転記していません | 無料で有料会員の機能を利用できる、と記載 | ― |
| マリッシュ | 3,800円 | 完全無料(男性はマッチングまで無料) | 税込と明記 |
| ブライダルネット | 3,980円 | 男女とも同額と記載 | 基本的に税抜表示 |
ここで起きていることを整理します。
税込か税抜かが揃っていません。 マリッシュは税込、ブライダルネットは税抜が基本、ペアーズは明記がありません。表示のまま並べると、消費税の分だけ実態がずれます。
withは料金を画像で掲示しています。 読むことはできますが、テキストとして引用できないため、この記事では数値を転記していません。転記ミスで誤った金額を載せるより、公式で確認していただくほうが確実です。
そして最後の列が、たぶん一番大きい違いです。 ブライダルネットだけが「男女とも同額」と書いていて、他の3つは女性が無料または大幅に安い設定です。
この4つのうち、当サイトが広告提携しているのはブライダルネットだけです。 他の3つにリンクが無いのは評価が低いからではなく、提携していないためです(アフィリエイト広告の表示に書いているとおり、提携が完了していないサービスの広告リンクは掲載していません)。 料金は改定されるので、最新の金額と会員条件は公式ページで確認してください。
支払い方法で値段が変わる
同じアプリでも、ウェブサイトから払うか、アプリ内で払うかで金額が違います。
| ウェブ決済 | アプリ内購入 | |
|---|---|---|
| ペアーズ(男性1か月) | 4,100円 | 4,800円 |
| マリッシュ(1か月) | 3,800円 | 4,800円 |
| ブライダルネット(月会員) | 3,980円(税抜表示) | 5,080円(Apple ID決済・税込) |
1か月あたり700円〜1,100円の差があります。 12か月続ければ1万円前後の違いになります。
比較記事に載っている金額がどちらのものかは、書かれていないことがあります。自分が使う決済方法の金額を、公式で確認する必要があります。
なお、長期プランにするとどのアプリも月額換算は下がります。たとえばペアーズの男性ウェブ決済は12か月で20,100円(公式表記で月額1,675円)、マリッシュは12か月19,800円(同 月1,650円)です。ただしこれは先に一括で払うという意味でもあります。
本人確認と証明書
| 公式サイトの記載 | |
|---|---|
| ペアーズ | 「公的証明書による本人確認が必須」 |
| マリッシュ | 「身分証明書によるご年齢の確認」/マイナンバーカードの公的個人認証(JPKI)によるオンライン本人確認を導入 |
| ブライダルネット(アプリ) | 本人確認のみ |
| ブライダルネット(IBJ online) | 本人確認、独身誓約(アプリ上で完結) |
ここで注意したいのは、同じ会社のサービスでも、どの窓口かで確認の水準が違うことです。
ブライダルネットの公式料金ページには、アプリ/IBJ online/結婚相談所の3つが並んでいて、**結婚相談所のところにだけ「独身証明・年収証明・学歴証明」**と書かれています。アプリの欄は本人確認のみです。
「独身証明が出せるアプリ」という説明を見かけたら、それがアプリの機能なのか、同じ会社の別サービス(相談所)の話なのかを確認する必要があります。
結局、何を見ればいいのか
ここまでを踏まえると、比べるときに確認する順序は次のようになると思います。
- 自分が払う決済方法での金額(ウェブかアプリ内か)
- 税込か税抜か
- 料金が男女同額かどうか(同額でないこと自体は事実として確認できます。それをどう受け取るかは人によります)
- 本人確認・証明書がどの水準か(アプリの機能か、別サービスの話か)
- 会員数は、いつ時点の、何を数えた数字か
この5つを各社の公式ページで確認すれば、他人が付けた順位を経由せずに、自分の条件で並べ替えられます。
この記事が並べたのは、順位ではなく確認の項目です。 どれが良いかは書きません。書ける立場ではないためです。
あわせて読む
この記事は公開情報だけで書いています。実際に使ってみてどこで詰まったかは、体験として別に書きました。
- 会えるのに、続かない — 一度会って、そこで終わる段階の話。アプリを変えても詰まる場所は動きませんでした
- アプリ婚活を続けるということ — 3か月ごとにアプリを移していた回し方と、続けることの負荷
- アプリと結婚相談所は何が違うのか — 探す主体・費用の形・契約の枠組みの違い
アプリを選び直せば解ける詰まりと、そうでない詰まりがあります。 料金や会員数を比べる前に、自分がどこで止まっているかを見ておくと、比較の目的がはっきりすると思います。
出典
すべて2026年9月2日に各社公式サイトで確認しました。
- ペアーズ 公式サイト https://www.pairs.lv/ / 料金 https://www.pairs.lv/price
- with 公式サイト https://with.is/ / 料金 https://with.is/products_list
- マリッシュ 公式サイト https://marrish.com/ / 料金 https://marrish.com/auth/plan
- ブライダルネット 公式サイト https://www.bridalnet.co.jp/ / 料金 https://www.bridalnet.co.jp/price/
